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　　　　ドクターみどりの Beauty Lesson　　　（2009.9.1. Vol.80）

　　　　　　発行：おおた皮膚科　http://www.dr-midori.com/
　　　　　　　　　おおたメディカルエステ　https://www.ota-medical.com/

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　目次

　【今週のLesson1】紫外線をカットする生地
　【今週のLesson2】子どもの頃から、紫外線に気をつけましょう
　【今週のLesson3】朝ごはんを食べると、体や心に、おいしいメリット！
　【今週のLesson4】メタボ解消は、主食ごはんで！

　【ご案内2】　紫外線後のケアに！ピーリングとビタミン導入

　* + *　今週のLesson1　* + * ・・ * + * ・・ * + *
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　　　◎紫外線をカットする生地
　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　太田みどり

　最近は、日傘、帽子、衣服などに
　UVカット加工という表示がついているものが売り出されています。
　これらに使われている生地は、
　線維素材の種類、色、紫外線遮断加工(UVカット加工)の有無によって、
　紫外線の遮断効果が異なります。
　黒くて、生地が厚く、目のつまった織り方のほうが、
　紫外線を通しにくいと言われています。
　UVカット加工と表示されていても、
　生地が薄くて隙間が多いメッシュやレースは
　遮断率が低くなるので注意が必要です。
　素材では、ポリエステルのものは構造上、紫外線を吸収しやすいのですが、
　綿は透過しやすいというデータがでています。

　UVカット加工は、
　無機物質あるいは、紫外線吸収剤を線維製造時に練りこんだり、
　後加工として製品に付着させたりする方法があります。
　日本では、UVカット加工に関する共通の表示方法が決まっていません。
　オーストラリア、ニュージーランドでは
　日焼け防止衣料の評価と分類が制定されていて、評価単位が作られています。
　日本でも、自分のスキンタイプにあった、紫外線防止対策ができるように、
　このような表示を決めて、衣服を選び、
　紫外線防御の啓発がなされるべきです。

　* + *　今週のLesson2　* + * ・・ * + * ・・ * + *
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　　　◎子どもの頃から、紫外線に気をつけましょう
　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　太田みどり

　オーストラリアでは、紫外線対策が世界でも最も古くから行われています。
　1980年代に、サン・スマートプログラムが始められて、
　ガン防止協会が「スリップ、スロップ、スラップ、ラップ」という
　スローガンをかかげて、紫外線の害を予防しようと指導しています。

　スリップ：長袖のシャツを着よう
　直射日光の下では、長袖、黒、紺などの色の濃い生地または、
　UVカットされた衣服を着る

　スロップ：日焼け止めを塗ろう
　服で保護できない顔や手には、サンスクリーン剤を塗って保護する

　スラップ：帽子をかぶろう
　首や耳にも皮膚癌が増えているので、
　帽子、特に後ろに布の垂れ下がったタイプを着用する

　ラップ：サングラスをかけよう
　ただ黒いだけでは瞳孔が開き、かえって危険なので、
　UVカット加工されたサングラスをかける

　子どもが日中、長時間すごす学校では、
　わかりやすくキメ細やかに、この考えを浸透させています。
　「ノーハット・ノープレー」、
　すなわち、帽子をかぶらずに校庭で遊ぶこと、
　戸外活動授業への参加を禁止している学校が少なくありません。
　また、各クラスに、サンスクリーン剤を常備して、
　露出部すべてに塗ることを義務づけています。
　子ども用の水着は、紫外線防止効果のある生地で作られた、
　全身を覆うデザインのものが基本になっています。
　日本では、屋外で活動する時間が長くて、
　紫外線による長期にわたる発がんリスクの高い小児の皮膚の健康に関する
　注意が遅れているようです。
　まず、母親がしっかりと子どもの日焼け対策を考えるべきです。

　* + *　今週のLesson3　* + * ・・ * + * ・・ * + *
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　　　◎朝ごはんを食べると、体や心に、おいしいメリット！
　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　太田みどり

・肥満予防
　朝食を抜くと、
　脳は「次にいつ食べられるかわからない」という飢餓状態を感じて、
　食べた栄養を体内に蓄積しようというメカニズムが働きます。
　しかも、1食抜くと、空腹の状態で次の食事をとるので、
　たくさん食べてしまう原因になりがちです。
　一日の摂取エネルギーが同じでも、3食より、2食でとる人のほうが、
　太りやすいと言われています。
　朝食で食べたのもは、
　その日の活動エネルギーとして、その多くが消費されるので、
　肥満の原因にはなりません。

・朝食を食べると脳が活発に働き、頭の回転も良くなる
　ごはんやパンに含まれる炭水化物は、脳の大事なエネルギー源です。
　不足すると頭がボーっとして回転が悪くなったり、
　イライラの原因になったりします。
　朝食をしっかりとれば脳が活発に働き、午前中の仕事も効率よくこなせて、
　一日が有効に使えることにもつながります。

・いろいろな食品が無理なくとれる
　健康な体のためには、
　いろいろな素材をまんべんなくとることが、最も大切です。
　朝食を抜くと、昼と夜の2回の食事では取りきれない栄養素が出てきます。
　特に朝食の定番の牛乳などの乳製品や卵は、朝食で是非とりたいものです。
　また一日に350g以上とりたい野菜は、3食の1回分をになう、
　大切な役割があることを覚えておきましょう。

　時間がないときは、
　「チーズ、クラッカー、トマトジュース」といった組み合わせでも、
　十分朝食の意味を果たします。
　忙しい毎日、健康のためにも美容のためにも、是非、朝食をとりましょう。

　* + *　今週のLesson4　* + * ・・ * + * ・・ * + *
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　　　◎メタボ解消は、主食ごはんで！
　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　太田みどり

　日本では、近年、欧米と同様に、動脈硬化性疾患が増えています。
　2007年の動脈硬化性疾患による死亡率は、全死亡率の約28％を占めていて、
　ほぼ、がんによる死亡率に匹敵する割合です。

　動脈硬化性疾患の病因として注目されるのが、
　メタボリックシンドロームです。

・問題は内臓脂肪
　メタボリックシンドロームは、
　内臓に脂肪が蓄積することがもとになっている病態です。
　内臓脂肪が蓄積すると、中性脂肪が高い、善玉コレステロールが低いなどの
　問題が起こってきます。
　また空腹時のインスリン濃度も高くなり、
　2型糖尿病の発症に深く関与してきます。
　2型糖尿病はインスリンの分泌や働きが悪くなって、
　血糖値が上がってしまう病気です。
　空腹時にインスリンの濃度が高くなるのは、
　働きが悪くなっているのを量で補おうとするためです。

・食習慣の改善が重要
　メタボリックシンドロームの人が増えている原因としては、
　この数十年で大きく変化した生活習慣の変化があげられます。
　食生活では、一日にとるエネルギー量はほとんどかわっていない中で、
　脂肪の摂取量が増え、炭水化物特に米などの穀類の摂取量が減っています。
　こうした食の欧米化に、運動不足が加わったことが、
　肥満やメタボリックシンドロームの増加につながったと考えられます。
　運動習慣と食習慣を改善すれば、
　メタボリックシンドロームを予防することができるのです。

・主食はごはん
　食習慣では、ごはんを主食とした日本型食生活がすすめられています。
　主食をごはんにして、脂肪の割合を制限した食事をすると、
　腹部肥満、糖、脂質代謝異常が改善されます。
　ごはんは、炭水化物とたんぱく質、食物繊維も含み、
　消化吸収が穏やかで食後の血糖値の上がり方も低く抑える、
　すぐれた主食です。
　欧米化した食生活を見直し、日本型食生活に戻すことこそが、
　メタボリックシンドローム、糖尿病、脂質異常症の増加を食い止める、
　有効な手段です。

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　発行日：2009年9月1日（毎月1・15日発行）
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