* + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + *
ドクターみどりの Beauty Lesson (2009.9.15. Vol.81)
発行:おおた皮膚科 http://www.dr-midori.com/
おおたメディカルエステ https://www.ota-medical.com/
* + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + *
目次
【今週のLesson1】ミズムシの二次感染に注意
【今週のLesson2】ミズムシ 要注意ポイント
【今週のLesson3】ミズムシ Q&A
【今週のLesson4】スポーツをするときの靴に注意
【ご案内2】 夏が終わったらピーリング!
* + * 今週のLesson1 * + * ・・ * + * ・・ * + *
_____________
◎ミズムシの二次感染に注意
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
足の指の間に、ミズムシがあって、そこから二次感染を起こし、
足全体が腫れて、高熱を出すことがあります。
二次感染というのは、細菌感染を起すことをいいます。
ミズムシは白癬菌というカビが原因なのですが、
かいているうちにばい菌が皮膚の中に入って、足が腫れてしまうのです。
特に暑い時期は、汗で皮膚がアルカリ性に傾いているので、
細菌感染を起こしやすい環境にあります。
皮膚科でミズムシと診断されたら、軽く考えないで、
きちんとお薬を塗りましょう。
お薬を塗っていても、まったく効かずに足が腫れてきたら、
皮膚科を受診してください。
細菌感染を起こすと、ミズムシの薬を塗っていてもまったく治りません。
足が全体に腫れて、股のリンパ腺も腫れ、高熱を出すこともあります。
そうなってからでは、短時間で治すことはできません。
仕事や家事を普通にすることも困難になります。
ミズムシと診断された後の、
正しい足のケアがそのような二次感染を予防できます。
まず、裸足でサンダルを履くのはやめましょう。
汗を吸収する靴下を必ず履いて、靴を履きましょう。
靴下は、汗をかいたら、一日に何度も履き替えましょう。
「裸足でいたほうがミズムシにはよい」という考えはまちがいです。
清潔にして、汗を吸収させることが一番大事なのです。
二次感染を起こしてしまったら、抗生剤の内服を始めないと治りません。
いつものミズムシのつけ薬が効かない場合は、要注意なので、
早めに皮膚科に相談してください。
* + * 今週のLesson2 * + * ・・ * + * ・・ * + *
_____________
◎ミズムシ 要注意ポイント
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
ミズムシは、せっかくよくなっても再感染を起こす可能性の高い病気です。
次の4つのポイントを注意して、再発予防をしましょう。
1. 感染源を避ける
ミズムシの人の履物などは共有しないように注意しましょう。
たとえば、トイレのスリッパ、お風呂場の足拭きマットは
共有しないように注意してください。
また、旅館のスリッパ、医院のスリッパは感染源です。
マイスリッパを用意して、感染を予防しましょう。
2.清潔にしましょう
石鹸を使って、足の指の間もよく洗いましょう。
お風呂に入れないときは、足だけでも、石鹸で洗って清潔にしてください。
3.乾燥させる
足の指の間の水分や汗をよくふき取り乾燥させるように勤めましょう。
4.通気をよくしましょう
通気性のよい履物や、吸湿性のある靴下を履きましょう。
裸足でサンダルを履くような格好はやめましょう。
汗を吸収するものを履いてください。
5本指の靴下を用意して一日に何回か履き替えるとよいでしょう。
ミズムシは、患者さんが落とした白癬菌が
スリッパなどを経由してうつることが多いようです。
しかし、白癬菌がついてもすぐには感染しません。
ミズムシの予防には、清潔と乾燥を保つことが何よりです。
* + * 今週のLesson3 * + * ・・ * + * ・・ * + *
________
◎ミズムシ Q&A
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
=================
Q1.なぜ「ミズムシ」というのですか
A1.
ミズムシは俗称で正式には足白癬といいます。
江戸時代にミズムシという名前が登場しています。
田んぼ仕事をする季節になると、足にボツボツとした水疱ができ、
これがムズムズして非常にかゆい。
当時は白癬菌に関する知識は皆無です。
カビが悪さをしているとは思いもせず、
水の中にいる正体不明の虫に刺されたと思い込んでいたようです。
これが「ミズムシ」という名の由来です。
=================
Q2.他の人が使ってよく効くといわれたミズムシ薬を使っていいですか
A2.
薬の効果には個人差があります。
また症状によっても薬の使い分けが必要です。
他の人でよく効いたといって、その薬を安易に使うことは、
思わぬ副作用が出たり、効かないといったこともあります。
また、水疱ができていても、ミズムシではないこともあります。
皮膚科医に診断をしてもらって、
症状に合った外用薬を使うようにしましょう。
=================
Q3.夏に砂浜を裸足で歩くとミズムシが治るって本当ですか
A3.
白癬菌は高温になると発育が阻害されるので、しばらくこれを繰り返せば、
白癬菌の増殖の抑制効果がでると考えられます。しかし完治はしません。
砂浜を歩く程度では、
角質の厚い足の一番奥にいる白癬菌が死滅するほど高温には
ならないからです。
=================
Q4.爪ミズムシになったのですが、爪はどのくらいで生え替わるのですか
A4.
個人差もありますが、
足の爪は1カ月で1mm程度伸びると言われています。
新しい爪に完全に生え変わるのに1年ほどかかります。
そのため、爪ミズムシの治療は時間がかかるのです。
=================
Q5.パルス療法って何ですか
A5.
爪ミズムシの人の治療方法です。
1週間、抗真菌薬を飲んだあとに、
3週間、薬を飲まないことを3回繰り返す治療法です。
爪に貯留しやすいとう薬の性質を利用した方法で、
従来より少ない計21日の服用で完治が期待できます。
* + * 今週のLesson4 * + * ・・ * + * ・・ * + *
_______________
◎スポーツをするときの靴に注意
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
皮膚科の外来に、140km歩くイベントに参加して、
足底に水疱がたくさんできた大学生がきました。
マラソンでも、ウオーキングでも、長距離のイベントに参加するときは、
それにむかって準備をすることが必要です。
ふだん、運動も何もしていない人が、
突然そのような過酷なことをすれば、当然足に負担がかかります。
アスリート結節という病名があります。
これは、摩擦、圧迫、外傷などの慢性の刺激が加わることで生じる、
皮膚の結節です。
スポーツのときに、スニーカーで刺激を受けて、
足背や、足縁、足ユビにできます。
足底にできる、タコやウオノメと違って、
表面は角化性ですが、圧迫すると柔らかい結節です。
1991年に、スポーツによる慢性刺激で生じた後天性の皮膚結節をまとめて、
『アスリート結節』と呼ぶことになりました。
治療は、原因となる、摩擦、圧迫などの慢性の刺激を避けるために、
自分にあった靴を探すことが大切です。
角質溶解剤をつける、ステロイドを外用する、
ステロイドの局注をする(今はこれは禁止されています)などの治療が
行われています。
外科的切除をしても、
瘢痕を形成したり、再発したりすることもあるために、注意が必要です。
* + * ご案内 * + * ・・ * + * ・・ * + *
★☆★ 夏が終わったらピーリング! ★☆★
おおたメディカルエステでは、
夏に疲れたお肌に気持ちよく働きかけ、
新陳代謝をうながすピーリングのプランを
たくさんご用意しています。
♪ 古い角質や表皮の上層を落とすスタンダードピーリング
♪ シワ、くすみが心配なかた向けのピーリング
♪ ニキビが気になるかたにはビタミン導入もプラス
ほかにもたくさんあります!
まずはカウンセリングで、
あなたのお肌にぴったりのプランを一緒に考えましょう!
【『ピーリングプランとビタミン導入』詳しくはコチラ】
https://www.ota-medical.com/menu.html#2
* + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + * ・・ * + *
おおた皮膚科 http://www.dr-midori.com/
おおたメディカルエステ https://www.ota-medical.com/
院長:太田みどり(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 医学博士)
※ おおた皮膚科、メディカルエステともに、
インターネット予約ができます。
PCや携帯から24時間いつでもご予約ください。
* + * ・・ * + * ・・ * + *
〒359-0021 埼玉県所沢市東所沢1-3-11 ウチヤマビル
JR武蔵野線・東所沢駅より徒歩30秒
おおた皮膚科休診日:水・日・祝・土午後
おおたメディカルエステ休診日:月火木金の午前・水・日祝・土午後
メールマガジンの登録・解除はこちらから
https://www.ota-medical.com/magazine.html
* + * ・・ * + * ・・ * + *
発行日:2009年9月15日(毎月1・15日発行)
Copyright(C)2006 おおたメディカルエステ/
おおた皮膚科 Rights Reserved.
※ 記事の無断引用・転載を禁じます