今回のレッスンは・・「くま」の原因いろいろ
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ドクターみどりの Beauty Lesson (2020.3.15. Vol.333)
発行:おおた皮膚科 http://www.dr-midori.com/
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目次
【今週のLesson1】目の下のくま
【今週のLesson2】外用薬が効いていく経路と外用剤の使い方
【ご案内】 便利な『脱毛フリーパス』
* + * 今週のLesson1 * + * ・・ * + * ・・ * + *
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◎目の下のくま
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
疲れてくると、目の下がうっすらと黒くなって、気になることがありますね。
目の下のくまは、皮膚科の病名はありません。
しかし、実際にそのことが気になって皮膚科に見える患者さんが、
意外と多いのです。
原因は、次のようなことが考えられます。
1.アイメークが濃い
これは、
アイメークによる慢性の刺激性皮膚炎が繰り返されることによって起こる、
炎症後色素沈着です。毎日、アイメークを落とすために
クレンジングのときに強くこすっている人にも、
同じような色素沈着が生じます。
このように原因がはっきりしている人は、アイラインをやめるとか、
目の周りの皮膚を刺激するようなことをやめれば、色素沈着は改善します。
2.目ぶくろがある
目の下に俗に言う「目ぶくろ」のある人は、
その下の皮膚の色が濃く見えて、くまに見えることがあります。
目ぶくろは、皮膚の張りがなくなることで、
目の下の筋肉の下の脂肪が目だってくるものです。これは形成外科で、
その原因となっている脂肪を取る手術をしないと改善しません。
3.血液の循環が悪い
目の下の皮膚は薄いところなので、血液循環が悪いと、
眼輪筋の静脈のうっ滞を起こして、皮膚がくすんで見えることがあります。
このような人は、目の周りにビタミンAを浸透させる
ビタミントリートメントを続けることによって改善します。
4.遅発性両側性太田母斑
これはアザの一種で、生まれつき生じるのではなく、
大人になってからできる両側性の灰色から灰褐色の色素斑です。
かなり頑固な色素斑で、薄くなったり濃くなったりすることはなく、
一定の濃さで経過します。
レーザー治療をかなり強くやらないと改善しません。
目の下のくまは、美容皮膚科に相談して診察を受け、
その原因に応じた対処をするべきです。
* + * 今週のLesson2 * + * ・・ * + * ・・ * + *
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◎外用薬が効いていく経路と外用剤の使い方
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
外用薬は、皮膚につけると
1.角層を含めた表皮を経て真皮に到達する経路
2.毛穴や汗孔を経て真皮に到達する経路
があります。
外用薬のつけはじめは2.の関与が、
その後は1.の関与が大きいと言われています。
外用剤が皮膚に浸透することを、経皮吸収と言います。
経皮吸収は、皮膚の状態や皮膚の部位によってかわってきます。
たとえば、角層が厚くて毛孔のない、足の裏や手のひらは
経皮吸収量がほかの部位に比べて低いので
比較的強い薬を外用することができます。
逆に、角質層が薄い顔や陰のうの皮膚は
経皮吸収量が高いので、弱い薬をつけるようにします。
・外用剤の使い方
FTU(finger-tip unit)という単位があります。
成人の指先に軟膏を乗せた量を1FTUという単位にして
部位による薬の使用量の目安にしています。
1FTUは0.5gなので、その量でつける面積は、手のひら2個分です。
つけ方は、
発疹のできている部位に、手のひらをつかってやさしく伸ばします。
強くこする必要はありません。
軽く伸ばす程度で大丈夫ですが、
症状に応じてすり込まないようがよい場合もあり、
ガーゼに軟膏を伸ばして皮膚に貼る場合もあります。
皮膚科医につけ方をよく聞いてください。
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