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ドクターみどりの Beauty Lesson (2012.5.1. Vol.144)
発行:おおた皮膚科 http://www.dr-midori.com/
おおたメディカルエステ https://www.ota-medical.com/
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目次
【今週のLesson1】美容師の手あれ
【今週のLesson2】日焼け止めの選択
【今週のLesson3】ナローバンドUVB療法
【ご案内】 ビタミン導入のはなし
* + * 今週のLesson1 * + * ・・ * + * ・・ * + *
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◎美容師の手あれ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
多くの美容師の人が皮膚科に手荒れで通院しています。
美容師の人たちは、洗髪・カット・パーマネント・毛染めなどの手作業を
毎日繰り返し行なっています。
特に、就職したての美容師は水仕事が多くて、
一日に十数回のシャンプーを繰り返しています。
シャンプーには界面活性剤が入っていて、
それにより皮膚のバリア機構に障害を生じ、
染毛剤などのアレルゲンが侵入し、
アレルギー性接触皮膚炎を発症しやすくなるものと思われます。
これを、職業性接触皮膚炎と言います。
美容師・理容師は、
最も高頻度に職業性接触皮膚炎を発症する職業のひとつであり、
1998年の統計では、職業性接触皮膚炎に占める美容師・理容師の割合は、
11.8%でした。
その時の、美容師・理容師に対するアンケート調査でも、
半数以上が手荒れを経験していることが報告されています。
美容師にパッチテストをした結果では、
染毛剤に71.4%、シャンプーに25.0%、パーマ液に24.1%が
陽性反応を示しています。
そのほかに、整髪料や作業用ゴム手袋にも陽性例が見られています。
そのような製品の中に含まれるアレルゲンのパッチテストでは、
酸化染毛剤成分のパラフェニレンジアミンに高い陽性率が認められ、
そのほかに、パーマ成分のチオグリコール酸アンモニウムや
硫酸ニッケル、香料ミックスなどにも陽性反応を認めています。
酸化染毛剤成分のパラフェニレンジアミンは
多くの物質に交差感作を示す物質であり、
これにかぶれる人は、金属や香料、ゴム成分などにの感作されている例が
多く見られています。
このような、アレルギー性接触皮膚炎の発症までの期間は
就職してから6か月以内が約半数を占め、
アトピー性皮膚炎を持つものの割合が4割近く見られています。
症状がひどくなると離職せざるをえない状況になることもあります。
このようなことを避けるために、
職業選択の段階で、アトピー性皮膚炎のある人は、
美容師を選択するにあたって、熟慮したうえに決定すること、
美容師専門学校教育の一環として、
職業性接触皮膚炎を皮膚科の講義に組み込み早期から教育すること、
美容師として出発する時点から
手袋の着用による防御やスキンケアを実践することが
すすめられています。
* + * 今週のLesson2 * + * ・・ * + * ・・ * + *
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◎日焼け止めの選択
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
5月6月は、紫外線の量が増える時期です。皮膚の老化を防ぐためにも、
シミを増やさないためにも、紫外線対策は大切です。
昔はこんがりと皮膚を焼くことが、何のためらいもなく流行していましたが、
今は皆が紫外線に注意して皮膚をむやみに焼かないようになりました。
子どもの頃から紫外線に注意をしたほうがよいのは言うまでもないことです。
お母さんたちに、子どもに使える日焼け止めクリームはないですか、
とよく聞かれます。
どの日焼け止めクリームが安全かという問題ではなく、
紫外線吸収剤にアレルギーを起こす人は、
そのようなものが入っている日焼け止めを
つけることができないということを、注意していただきたいのです。
子どもだけでなく、大人でも紫外線吸収剤にかぶれる人がいます。
そのような人は、紫外線散乱剤が入っている日焼け止めをおすすめします。
また、日焼け止めクリームをつけると、ニキビができてしまう人がいます。
そのような人には、
さらっとした乳液状の日焼け止めクリームを使ってもらいます。
紫外線の強い海岸や山に長時間いる場合は、
日焼け止めクリームをまめに何度もつけましょう。
汗で流れたり、クリームの効力がなくなったりするからです。
女性の場合は、日焼け止めクリームをつけてから、
ファンデーションを重ねてつけましょう。
お化粧直しをするときには、両方をつけ直して下さい。
そのようにすることで、日焼けから皮膚を守ることができます。
SPFの数値の高いものをつけたからと言って、
一日それが効いているわけではありません。
汗で流れたり、クリームがよれたりするので、つけ直しが必要です。
* + * 今週のLesson3 * + * ・・ * + * ・・ * + *
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◎ナローバンドUVB療法
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
紫外線は、私たちの体に、
発癌や、光老化などの有害な作用を有することが話題になりますが、
一方では、皮膚疾患の治療に利用され、多くの恩恵をもたらしています。
紫外線療法は、その恩恵と有害な作用のバランスが問題となります。
紫外線療法が行われる対象疾患は、
尋常性乾癬、アトピー性皮膚炎、悪性リンパ腫などです。
しかし、日本人は、400回以上の紫外線照射をすると、
ボーエン病や基底細胞癌などの発症率が約10%上昇すると言われています。
そこで登場してきたのが、ナローバンドUVB療法です。
紫外線のなかで、311nmから313nmという、
非常に狭い波長の光源を用いた新しい紫外線療法です。
この療法が適応になるのは、尋常性乾癬、アトピー性皮膚炎、
悪性リンパ腫、掌せき膿疱症、尋常性白斑、類乾癬、菌状息肉症などです。
保険適用になっていますので、
ナローバンドUVB療法ができる医療機関で治療を受けることができます。
* + * ご案内 * + * ・・ * + * ・・ * + *
★☆★ ビタミン導入のはなし ★☆★
★皮膚のバリア機構
美肌のためにイオン導入をする方法は、
最近、家庭でもできる器具が売り出されて、一般に行われています。
昔は、皮膚にビタミンCをつけても
わずか0.1mm以内の表皮に到達するぐらいしか期待されていませんでした。
皮膚表面の表皮には、
外からの刺激物を中に入れないようにするバリア機構ができていて、
皮膚を守っています。
その機能によって、
人の皮膚はアレルゲンやばい菌から自らを守っているのです。
★イオン導入機で真皮までビタミンを届ける
ビタミン導入というのは、
イオントフォレーシスを使って外用するものをイオン化して、
イオン導入機のマイナス電気とイオン化されたビタミンのマイナス電気が
反発することを利用して、皮膚の深部に到達させる方法です。
それによって真皮上層まで、
ビタミンを作用させることができるようになりました。
イオントフォレーシスを行ったあとは、
普通に皮膚にビタミンをつける方法に比べて、
表皮・真皮へのビタミンの浸透量が顕著に増大して、
血液中のビタミン濃度も上昇することが証明されています。
★ビタミンCのイオン導入の効果!!
例えば、ビタミンCを皮膚にイオン導入すると、
次のような効果が検証されています。
1.メラノサイトへ作用してメラニンの産生を抑制する
2.真皮の線維芽細胞に作用して、コラーゲンの合成を促進する
3.紫外線による細胞の損傷を防御する
4.皮脂が変質して過酸化脂質になって細胞膜を破綻することが
老化を促進させるが、その過程を防御する
5.紫外線によって皮膚に生じる悪玉酸素である活性酸素を抑制する
★いつまでもイキイキしたい人に・・・メディカルエステにご相談を
このような作用があるために、ビタミン導入を続けていると、
肌にハリができて、シミが改善し、
若々しい肌を取り戻すことができるのです。
興味のあるかたは、おおたメディカルエステの美容相談を受けてください。
★☆★ ビタミン超音波+イオン導入 ★☆★
・肌に不足しがちな必須ビタミンを効率よく導入
https://www.ota-medical.com/menu.html#4
・「お客様の声」・・・イオン導入のお客様の感想が読めます
https://www.ota-medical.com/voice.html
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院長:太田みどり(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 医学博士)
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