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ドクターみどりの Beauty Lesson (2009.7.15. Vol.77)
発行:おおた皮膚科 http://www.dr-midori.com/
おおたメディカルエステ https://www.ota-medical.com/
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目次
【今週のLesson1】リップクリームのつけすぎに注意
【今週のLesson2】肌年齢のチェック
【今週のLesson3】非ステロイド剤によるかぶれ
【今週のLesson4】繰り返すミズムシは、爪ミズムシが原因!
【ご案内2】 紫外線老化にピーリングとビタミン導入はいかが
* + * 今週のLesson1 * + * ・・ * + * ・・ * + *
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◎リップクリームのつけすぎに注意
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
口唇が荒れて、困るという患者さんが増えています。
口唇の皮膚炎には、原因がいろいろありますが、
子どもの場合は、口唇をなめる癖があったり、
口唇の荒れを気にして、指でさわって、皮膚をむいていることが原因で
皮膚炎をおこしたりします。
食べ物が原因で、口のまわりや、口唇に皮膚炎を起すこともあります。
子どもの場合は食べ方が下手で、
おせんべいやお菓子の刺激で口のまわりに皮膚炎が生じることもあります。
大人になると、
歯磨きの刺激、口紅やグロス、リップクリームによるかぶれや刺激症状で
来院する人が増えます。
最近は、リップクリームを1日に20回以上もつける若者が増えています。
リップクリームによってかぶれや刺激性皮膚炎を起こして、
口唇全体がはれたり、水疱やカサブタができたりすることがあります。
水疱ができるので、口唇ヘルペスと診断されて抗ウイルス薬を外用しても
一向に治らないという人も来ます。
口唇ヘルペスは、口唇の一部に水疱が集まってできる病気です。
口唇全体がはれたり、口唇の紅い部分の辺縁がはれたり、
水疱が全体にたくさんできたりするのはヘルペスではありません。
かぶれか、つけたものによる一時刺激性皮膚炎です。
口唇の荒れが気になって、20分ごとにリップを使っている人も見られます。
このようにリップクリームを過剰に使用すると、
かぶれや刺激反応も起こしますが、それよりも、
リップクリームの油脂成分が常に粘膜面を覆っているために、
口唇粘膜の正常な分化がさまたげられます。
そのために粘膜のバリア機能が弱くなってしまいます。
それで、皮膚炎を起しやすくなることも考えられます。
特にリップクリームは口紅と異なり透明であるため、
口唇周囲までつけてしまい、
まわりの皮膚にまで皮膚炎が拡大することがあります。
* + * 今週のLesson2 * + * ・・ * + * ・・ * + *
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◎肌年齢のチェック
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
温度や湿度などの環境の変化に柔軟に対応ができて、
汗や皮脂を出すシステムが活発に働いている肌こそが、若くて美しい肌です。
美容液などのモイスチュア化粧品をたっぷり与えられて潤った肌は、
本当の意味での若い肌とは言えません。
とはいえ、年齢とともに肌の衰えは起きてくるので、
毎日の基礎化粧品のケアは必要です。
時々、肌年齢をチェックしてみてはいかがでしょうか。
皮膚というのは、個人差が大きいもので、
同じ年齢でも、ずいぶん老化が進んだ人と、まだまだ若い人がいます。
化粧品の助けを借りなくでも潤いを保っていられるか、
自分の肌のバリア機能を正確に知っておくために、
チェックテストをやってみてください。
テストは週末を利用して行います。
金曜の夜から土曜・日曜は洗顔料以外の化粧品を一切使わず、
もちろんメイクもしないで過ごし、
化粧品の影響をすっかり取り除いておいて、
月曜の朝、洗顔後の状態を観察するのです。
もし、かさついたりつっぱったりしないなら、
あなたの肌はたいへん活力に満ちていてとても若い肌です。
洗顔後は少々つっぱることがありますが、
30分もたてば何もつけなくてもおさまってしまうというなら、
まだまだ若い肌です。
洗顔して1時間以上たってもかさつきがおさまらない場合は、
肌のバリア機能はかなり衰えています。
さらに1時間以上たっても、かさつきがひどく、
化粧水や乳液をつけてもまだ物足りないという人は、
かなりの老化が進んでいます。
バリア機能が衰えてしまった人は、保湿剤で肌を保護することが必要です。
またビタミン導入など、
健常な角質層を作ることを目的としたエステを受けることをおススメします。
また食生活の改善が必要です。
食事の他に、運動をして汗をかくなど、
全身の生理活性を高めるような生活上の工夫も大切なことです。
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◎非ステロイド剤によるかぶれ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
小児科の先生方は、赤ちゃんの顔の発疹に、よく、
ステロイドではない、非ステロイド外用薬である、
ブフェキサマック(商品名「アンダーム軟膏」)を処方します。
このブフェキサマックは、これ自体にかぶれを起こします。
またこの軟膏を外用して、
外で遊んで日光にあたると、日光過敏症状を起こすことがあります。
一般に、つけ薬によるかぶれなどは想像もしないでしょう。
しかし、この非ステロイド外用薬はオムツかぶれにもよく処方され、
かぶれを起こして来院する人が増えています。
特に気がつきにくいのは、
この軟膏を子どもにつけてあげているお母さんが、
指、顔、胸などにかぶれを起こすことです。
赤ちゃんの顔につけたアンダーム軟膏が、授乳中にお母さんの胸について、
その部分が赤くかぶれてひどい症状を起すこともあるのです。
ステロイドが入っていないからといって安全なものとは言い切れないので、
つけ薬をつけて症状が悪化してしまったときは、
なるべく早い時期に皮膚科を再度受診してください。
また、最近は、
赤ちゃんのころから日焼けをしないように注意するお母さんが増えています。
これは大事なことで、
20歳までに当たる紫外線の量で年齢を重ねてからなるシミやシワに
かなりの影響を与えます。
外用剤をつけている赤ちゃんは特に、日焼けをしやすいので、
必ず日焼け止めをつけて外出するようにしましょう。
皮膚科に相談をして、安全な日焼け止めを出してもらってください。
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◎繰り返すミズムシは、爪ミズムシが原因!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太田みどり
ミズムシの患者さんは、全国で1000万人以上と言われています。
その多くが長期にわたって治らないことに悩んでいます。
一度足のミズムシが治ったと思っても、
爪の中にミズムシの原因菌である白癬菌が隠れていると、
再発してしまうのです。
よく「ミズムシは治らない」と言われますが、
その大きな原因は爪ミズムシにあるのです。
爪ミズムシになると、
増殖した白癬菌によって爪が破壊され、中に空気が入り込むために、
爪が白くにごったり、厚くなったり、もろくぼろぼろとかけたりもします。
爪の先端から始まることが多く、
最後には爪全体が白くなり、また黄褐色や茶褐色になることもあります。
爪ミズムシは痛みやかゆみがないため、
気になってもそのまま放置してしまうことが多いようです。
・治療
爪ミズムシの多くの人は、塗り薬を使っていますが、
塗り薬では爪の中になかなか浸透しないため、治すことは困難です。
爪の中の白癬菌に薬が到達するためには、
飲み薬が最も効果的とされています。
飲み薬は、経口抗真菌薬ですが、
皮膚科専門医に爪ミズムシの診断をしてもらって、
内服の必要があるかどうか判断してもらうことが大切です。
肝臓の悪い人、妊娠中もしくは妊娠の可能性のある人、授乳中の人、
他のお薬を服薬されている人は、受診の際に医師に相談してください。
飲み薬の飲みかたは、
6カ月間毎日飲む「連続服用法」と、「パルス療法」があります。
パルス療法は、1週間お薬を飲み、3週間は服用を休むサイクルを
3回繰り返す治療法です。
パルス療法に用いられるお薬は爪に届きやすく、爪の中に長くとどまって、
お薬を休んでいる間やお薬を飲み終わったあとも
爪の中で効果が持続しています。
症状によって異なりますが、
お薬を飲み始めてから、早い人で2、3カ月目から健康な爪が生えてきます。
健康な爪に生え変わるのは約1年と言われていますので、
3カ月目にお薬を飲み終わっても、
爪のチェックに皮膚科を受診することをおススメします。
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院長:太田みどり(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 医学博士)
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